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気泡緩衝材エアセルマットとこんにゃく...
似ても似つかぬ両者ですが、実はとても仲良し、相性がいいんですね。
「ぷにぷにしたこんにゃくを、エアセルで梱包する必要があるの!?」
いえ、違います。エアセルマットとこんにゃくを結びつけるのは、「物流」であり「共同配送」なんです。
今回は、共同配送をご説明しつつ、こんにゃくメーカーである有限会社かぶら食品さんと和泉が取り組む共同配送についてご紹介しましょう。
2017年春先にヤマト運輸が発表した値上げ報道は、各方面に波紋をよぶと同時に、物流ビジネスの危うさを露呈しました。
「運んでくれて当たり前」、私どもが抱いていた運送への認識が決して盤石なものではなく、薄氷を踏むかのごとく、危ういものであったことを広く世間が知ったのが2017年ではなかったでしょうか。
共同配送は、物流危機を救う対策のひとつとして注目されています。
共同配送(共配)とは、簡単に言えば、「違う荷物」を一緒に運ぶ運送形態を指します。「違う荷物」というのがポイントで、いくつかパターンがあります。
前者のケースでは、東京から大阪まで荷物を運ぶトラックに、名古屋行きの荷物を一緒に載せるケースなどがあります。
後者については、荷主の異なる部材や原材料などを同じ工場に運ぶ際に、同じトラックで運ぶケースなどがあります。
実際には、「異なる配送先」の「異なる荷主」の荷物を一緒に運ぶケースもあり、共同配送にはさまざまなケースが存在します。
「荷主と物流事業者の間のパートナーシップの更なる強化等を図ることによって、モーダルシフトや共同物流を促進し、更なる環境負荷の低減を目指す」
「深刻な人材不足等、物流を巡る環境が危機的な状況にある中で、例えば複数事業者の連携・共同物流の促進等(中略)、飛躍的な効率性の向上とサプライチェーン全体での最適化を実現させる」
これは先日、国土交通省が発表した「物流政策施策大綱(2017年度~2020年度)」の一文です。ここでは「共同物流」と表現されていますが、「共同配送」とほぼ同じ意味と考えていただいて結構です。
共同配送は、物流ビジネスが抱える危機を救う取り組みとして、注目を集めているわけですね。
和泉では、ずっと以前より物流に対する、さまざまなチャレンジを行ってきました。
気泡緩衝材エアセルマットの運送は、いわば空気を運ぶようなもの。一抱えもあるような大きな原反であっても、重さは片手で運べるほどのものであり、また大きさの割には価格も安価です。どうしても、運賃が割高になってしまうわけです。
気泡緩衝材エアセルマットの用途は幅広く、家電や車の部品、なかには果物といった食料品まで使用されているのはご存知かと思います。
運賃だけでなく、お客様のさまざまなニーズに近づける物流改善を、和泉は常に模索し続けてきました。
ヒントは、身近にありました。
和泉関東工場のご近所に、こんにゃく製造メーカーである、かぶら食品さん(群馬県富岡市)がいらっしゃいます。
おでんのネタをはじめ、さまざまな商品をラインナップされ、コンビニエンスストアなど全国に商品を出荷していらっしゃいます。
「うちのこんにゃくは、ほとんどが水だから、重たくていっぱいに積んでもトラックの半分は空っぽなんですよ。
おたくの商品は空気だから、いっしょに運べたら面白い(もうかる)だろ~な~」
「つぶやき」のはずでした。
確かに重量物であるこんにゃくの空いたスペースに、エアセルマットを載せて運べば、 安価で運べるかもしれない。
でも、イメージはできるけど、本当にそんなことができるの??
それから、約8年が経過。
かぶら食品の物流部門、かぶらロジスティクスさんとのお付き合い(物流コラボレーション)は、原油高騰や人不足を原因とする路線便各社の相次ぐ値上げに負けず、さまざまなお客様の物流ニーズに応えるために、今も広がっています。
こんにゃくとエアセルマットは、似ても似つかぬ商品です。しかし、この「似ても似つかぬ」こと、つまり「違うこと」が、共同配送でタッグを組むポイントでした。こんにゃくは重く、エアセルマットは軽い。だから、共同配送することが可能なのです。
余談になりますが、共同配送において「重い」と「軽い」は取り組みやすい組み合わせです。例えば、某大手スポーツドリンクは、インスタントラーメンと共同配送を実施しているそうです。
物流業界の厳しい状況は、これからも続くとされております。
ネット販売をはじめとする通信販売の増加は、気泡緩衝材エアセルマットにとっては追い風であり、全国に商品をお届けする和泉にとっては、強い向かい風とも言えます。
さまざまな会社とのパートナーシップをはじめ、これからも和泉はお客様に安定して商品をお届けできるよう取り組んでいきます。
なお次号の和泉通信では、かぶら食品さんご協力のもと、こんにゃくに関する話題をご紹介する予定です。
お楽しみに!
かぶら食品さん、そして同社の子会社である株式会社かぶらロジシステムさんのご協力のもと実施している共同物流の様子です。
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