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値上げ、値上げ、ねあげ...
ありとあらゆるモノの物価が上昇し、私たちたちの生活を圧迫しています。これは、ビジネスの世界でも同様です。
株式会社和泉では、大手洋菓子メーカーに対し、エアセル宅配袋をご提案することでコストダウンに貢献しました。
ご紹介しましょう。
「岸田文雄首相が『新しい資本主義実現会議』で挨拶をし、2030年代半ばまでに最低賃金額が全国加重平均で1,500円になることを目指すと述べた」というニュースがありました。
家庭で消費するモノやサービスの値動きをみる9月の消費者物価指数も、「天候による変動が大きい生鮮食品を除いた指数が去年の同じ月より2.8%上昇し、上昇率は前の月から0.3ポイント下がり去年8月以来の2%台となった。」と報道されています。電気代や都市ガス代が、政府の負担軽減策などで下落したことが主な要因だそうです。
当社が販売しているエアセルマットや包装資材もしかり。原料、運賃、人件費、電力費、などの度重ねる値上げで製品価格が下げる条件が見当たらない状況です。
日本だけの問題ではなく、長引くウクライナとロシアの紛争、新たなイスラエルとパレスチナの紛争など、世界中の様々な問題が複雑に絡み合っていますので、更なる値上げも心配される状況です。
このような状況下ですから、コストダウンはありとあらゆるシーンで喫緊の課題です。
大手洋菓子メーカー様で出荷用にご採用いただいた『エアセル宅配袋』のコストダウン事例をご紹介いたします。
皆さまの業務改善のヒントになれば幸いです。
この大手洋菓子メーカーは、これまで、段ボールに製品(洋菓子)を入れた上で、隙間に空気充填緩衝材を詰めこみ、テープで封緘し出荷をしていました。
当社は、宅配袋の中にエアセルマットの角底袋をセットし一体化した『エアセル宅配袋』であれば、作業効率が上がり必要資材数も減りコストダウンになるはず、というご提案をしました。
まずは資材費だけの価格で、コスト比較をしてみましょう。
段ボールで包装する場合、段ボール、空気充填緩衝材、クラフトテープという計3つの資材が必要となります。
包装作業に要する人件費は、「1分で1つの梱包が可能」として、時給が2,000円換算であれば、約33円/個となります。
つまり、『段ボール』による1梱包のコストは、153~225円となります。(空気充填緩衝材は、大サイズ段ボールで20個、小サイズ段ボールで10個必要と算出)
対して、『エアセル宅配袋』の場合。
『エアセル宅配袋』で包装する場合、必要な資材は1点、『エアセル宅配袋』だけです。
包装作業に要する人件費は、「15秒で1つの梱包が可能」として、時給が2,000円換算であれば、約8円/個となります。
つまり、『エアセル宅配袋』による1梱包のコストは、148~188円となります。
つまり、ダンボール梱包に比べ、1梱包あたり5~37円程度、『エアセル宅配袋』はコストダウンが可能なのです。
ところで先の試算において、こんな疑問を感じた人もいるのではないでしょうか?
まず、1.から説明しますね。
「1包装15秒~1分で作業すること」は可能です。いえ、正確には、「可能でした」と言うべきかもしれません。
日本の物流現場は、素人から見ると神業にしか見えない作業スピードを誇る熟練の職人的倉庫作業員によって支えられてきました。多くの場合、社員ではなく、パートやアルバイトだったりするのですが。
しかし、皆さまもご承知のとおり、近年ではこういったスキルフルな人材を確保することが難しくなっています。高齢による職人的倉庫作業員の引退が加速する一方で、若い人からは倉庫作業のような地味な作業は嫌われますから。
こういった職人的倉庫作業員の不足を補う包装作業の自動化・省人化ツールとして注目を集めているのが、段ボール梱包を自動化する自動製函(せいかん)機です。
自動製函機で段ボール梱包された段ボールは、このようになります。
自動製函機は、段ボール底面のサイズは規定のまま変わらず、蓋の部分で中身を固定します。荷物の高さをセンサーで測り、写真のように凸側の段ボールの縁を機械で折り込み、凹側となる蓋を被せるのです。
包装作業における職人的倉庫作業員の凄みは、箱と中身(荷物)をひと目見ただけで、適切な空気充填緩衝材や紙ロール製緩衝材を量をひと目で判断できるところにあります。
彼ら彼女らは、「緩衝材入れたけど...、あっ、足りなかった」とか、「多すぎた」といった手戻り作業を発生させません。傍目には無造作に緩衝材を段ボールに放り込んでいるように見える彼ら彼女らの作業は、実は手先だけではなく、直感的な判断の早さこそが、職人の職人たるポイントなのです。
対して自動製函機は、(基本的には)緩衝材を封入する必要がありません。
上蓋で中身の荷物を固定してしまうからです。
だからこそ、職人的倉庫作業員の代替につながるツールとして注目を集めているのですが...、もちろん、デメリットもあります。
高価なことですね。
自動製函機の採算分岐点は、一日の出荷が最低3000個以上と言われます。高価な自動製函機導入には、当然ながら相応の作業ボリューム(出荷量)が必要となるのです。
『エアセル宅配袋』による包装作業であれば、職人的倉庫作業員は不要です。
なにせ、「荷物を袋に入れて」「宅配袋に貼付されているテープを剥がし」「封をする」だけですから。最近注目されている、「スキマ時間に働く」日雇いアルバイトでも、作業の効率性が大きく低下することはありません。
ダンボール梱包に比べて、『エアセル宅配袋』梱包が優れている点。
それはコストダウン効果もさることながら、職人的倉庫作業員のような高スキル人材に依存することなく、作業品質を維持継続できる点にあるのです。
当然、属人化の解消や採用コストの削減、そして包装に必要な資材数を減らすことによる購買手続き(※発注の手間、納品書や請求書の処理手続きの軽減)の省力化、あるいは入荷した資材を運ぶ手間や在庫スペースも減らすことができます。
こういった間接的なコストダウンや改善効果にも注目すべきでしょう。
当社では、『エアセル宅配袋』以外にも『エコパックワイド』というポストインに最適なマチ付き緩衝封筒のラインアップもあり、エアセルマット単体でも角底袋やガゼット袋を自動加工できる加工機も設備しております。
物価上昇に悩むメーカーや卸業、小売業の皆さま、ぜひコストダウンのご提案をさせていただきたいです。
気軽に担当者までお声かけいただきますようお願いいたします!
(東京営業所 所長 木股諭)